@2010,05,27木

  • 04:26  そうだ。一応書いておこう。
  • 04:27  確かまだ書いたことがなかったと思うので。
  • 04:28  私は、「モンスターハンター」と「不思議のダンジョン」は、非常に似通ったゲームだと思っている。
  • 04:29  と、言うか、敢えて過激なことを言うと、両者は、大事な部分が同じだと思っている。
  • 04:30  ゆってしまえばなんてことはないかも知れないんだが、この二つのゲームには、大きな共通点がある。
  • 04:32  それは、共に、主人公がフィールドを練り歩いて、アイテムを入手し、アイテムを駆使し、主人公と殆ど同じスピードで動く敵モンスターを倒す、という点だ。
  • 04:33  ここからは、モンスターハンターのことを単に「モンハン」と書き、不思議のダンジョンを「アスカ」で代表させることにする。
  • 04:35  モンハンは、アイテムの持ち込みが出来るアスカのダンジョンのようなものだ。
  • 04:35  アスカは、「こちらさえ動かなければ相手も動かない」モンハンのようなものだ。
  • 04:36  共にミッションクリア型だ、ということも指摘できる。
  • 04:39  即ち、共に、ストーリーが導くような単一の結末に向かうことはプレイヤーの大きな目的にはなっておらず、ゲームに設定されている「到達段階」に於いてより高度な地点へ向かうことがゲームの目的となっている、ということである。
  • 04:40  このことは、もう少し厳密に述べないと、大した主張ではないという類のものだ。
  • 04:40  だからもう少し論じておこう。
  • 04:41  モンハンとアスカがミッションクリア型のゲームであるということで私が言いたいのは、共にそのように受容されている、ということである。
  • 04:43  一応、ゲームの制作者によって設けられた「ゲームを進める目的」というものはあるのだが、実際多くのプレイヤーはそれには拘っておらず、モンハンであれば主人公をより多くの装備品やアイテムを揃えた強いキャラクターにすることが目指されており――
  • 04:44  アスカでは、より多くのダンジョンを、より多くの回数、より短い時間で、より高い得点と共に、踏破(「打開」)することが目指されている。
  • 04:45  (この点はシムシティのようなゲームの場合と似通っている。多分、ゴンザロ・フラスカの用語で言うところのパイディアに含めることが出来るだろう。)
  • 04:47  そして、モンハンとアスカでは、そのゲームの成果ははっきりとした段階に分けられている。この二点を指して、私は「ミッションクリア型」という言葉を用いている。
  • 04:48  はっきりとした段階に分けられている、というのは、モンハンで言えばどのレベルの「依頼」を受けることが出来るか、とか、何と言うモンスターを何匹倒したか、とかということをはっきりと述べることが出来ると言うことであり――
  • 04:49  アスカでは、何と言うダンジョンに挑戦する権利があるか、とか、何と言うダンジョンを難解クリアしたか、とかということをはっきりと述べることが出来るということである。
  • 04:52  モンハンとアスカのように、フィールドを回ってアイテムを入手し、アイテムとテクニックを使って、同スピードのモンスターを倒す、ミッションクリア型のゲーム、というのは、実はそれほど多くないと思っている。
  • 04:52  もう一点、類似点を挙げることが出来る。
  • 04:53  それは、「プレイヤーの強さ」が重要だ、という点である。
  • 04:54  モンハンとアスカに於いてより高い到達段階へ至るためには、主人公のレベルが上がるだけでは不十分である。そもそもモンハンには「主人公のレベル」が無いし、アスカではスタート地点に戻る度に主人公のレベルがリセットされる。
  • 04:57  また、「主人公の装備」が充実するだけでは不十分である。モンハンでは、ビギナープレイヤーは最高級の装備を持っていても、モンスターに容易に倒されるし、またアスカのダンジョンの多くは、アイテムの持ち込みが出来ない。
  • 04:59  モンハンとアスカに於いて、より高い到達段階に至るためには、与えられた環境にうまく対応するための、プレイヤーの強さが必要である。
  • 05:01  モンハンとアスカの場合、このプレイヤーの強さとは、個々のアイテムの効果についての知識、敵モンスターの行動パターン、地形の特徴と影響、主人公の行動の選択肢、安全を確保できる地点と現在地点との関係、といったものである。
  • 05:04  ここで、たしかに、これだけの特徴では、モンハン・アスカと、シューティングゲームも、十分似てしまうことになる。だから、次にはモンハン・アスカと、シューティングゲームの際について論じよう。
  • 05:06  ここで「シューティングゲーム」として念頭に置いているのは、三人称強制スクロールシューティングゲームである。その典型としては、「東方 project」 の作品や、「虫姫さま」、「ぐわんげ」、「グラディウス」等を挙げておく。
  • 05:08  私がシューティングゲームと、モンハン・アスカの最大の差異として挙げるのは、環境のパターン性である。
  • 05:09  ここで「環境のパターン性」と呼んでいるのは、インプットが同じであるときにどの程度アウトプットが同じになるか、といったことである。シューティングゲームではこの環境のパターン性が強く、モンハン・アスカではこれを比較的弱い。
  • 05:11  ここからは、シューティングゲームを、東方 project の作品で代表し、単に「東方」と書くことにする。
  • 05:13  東方では、どのように敵が襲ってくるかが殆ど決まっている。そのため、その「決まり切った仕方」を覚えることが攻略の上で重要である。実際、それを体得することは「パターン化」と呼ばれている。
  • 05:19  それとは対照的に、モンハン・アスカにはそのような「決まり切った仕方」が無い。有るのは、敵の行動の仕方の「決まった選択肢」だけである。
  • 05:20  東方では、敵の行動が主人公の行動と殆ど無関係に決まっているのに対し、モンハン・アスカでは、敵は主人公の行動に依存して、しかも幾つかの選択肢の内から一つの選択して、行動する。
  • 05:21  東方をクリアする上で必要になる「プレイヤーの強さ」と、モンハン・アスカでのそれが異なる理由は、この点に存すると思う。
  • 05:23  東方をクリアする上で必要になるのは、ゲーム開始直後から始まる決まり切った環境の変化に、うまく対応することである。他方、モンハン・アスカでは、与えられる環境に働き掛け、それを有利なものに変更することが必要になる。
  • 05:25  ここで、たしかに東方でも、環境はプレイヤーの行動に依存して変わることがある、ということに触れておく。たしかに、プレイヤーは敵を誘導することが出来る。
  • 05:26  それは例えば、東方には「自機狙い弾」といったものがあるということを思い出せばよい。
  • 05:30  しかし、モンハン・アスカでは、もっと大規模な「誘導」(環境への働き掛け)が可能である。例えば、モンハンでは敵モンスターから逃げ出し、戦闘を一時中断して休むことが可能である。東方では、これが出来ない。
  • 05:33  またアスカでは、危険なモンスターとそもそも戦わないということを選択できる。東方では、これが出来ない。ゲームが進行する以上、戦うべき相手が変わることはない。(ルートが分岐することはあるが、それでも、その分岐の上では、戦うことを避けられない。)
  • 05:35  今回は、これくらいにしておこう。

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